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冬に現れるシミ対策と化粧品成分のススメ~vol.3

アーユルヴェーダセラピスト/化粧品成分上級スペシャリスト 阿部葉子

冬に現れるシミ対策と化粧品成分のススメ

文:アーユルヴェーダセラピスト/化粧品成分上級スペシャリスト 阿部葉子

 

 シミの予備軍である初期の状態は美白化粧品の効果が出やすく、徐々にシミを薄くする効果が期待できますが、日々の紫外線対策が不十分だったり、美白ケアを疎かにしてしまうと、セルフケアでは消すことが出来なくなります。

 冬は紫外線の量が少ないため集中ケアで効果を実感しやすい季節、このチャンスを逃さずシミとおさらばしましょう!

 

<シミの3大原因>

①夏に紫外線を浴びたことで肌の奥にはメラニンが残っています。

②日々のターンオーバーに合わせて肌が生まれ変わることで肌の奥のシミの予備軍が冬頃に表面化して来ます。

③冬は湿度が下がり乾燥し肌への負担が増える為ターンオーバーが乱れ、細胞の入れ替わりがスムーズに行われなくなりメラニン色素を持つ細胞がいつまでも肌に残りシミの予備軍が増え肌に現れます。

 

<具体的なシミ対策と有効成分>

 

●正常なターンオーバーに戻しメラニンの排出を!

 加齢や乾燥によるターンオーバー乱れは肌表面に上がってきた細胞がスムーズに剥がれず溜まった状態のため皮膚が固くスキンケアしても浸透していきませんので以下のようにケアしていきます。

①ピーリング、スクラブケア、化粧水パック等で古い角質を取り除き肌のやわらかさを取り戻す。

②血流改善、肌代謝促進のためマッサージ。

マッサージクリーム、油脂等(以下参照)で顔をほぐし、耳の下リンパ、こめかみへ流していく。

 

》成分のアドバイス~肌を柔らかくしてくれる成分

レシチン、スクワラン、高級アルコール(セタノール、ステアリルアルコール)油脂(オリーブ果実油、アルガンオイル、シア脂)等

 

 これらでターンオーバーが正常化され肌表面のやわらかさの回復、保湿成分が浸透しやすい状態へ促します。正常なターンオーバーにより、メラニンが排出される肌へ回復します。

 

 

●シミへのケアは就寝前がポイント!

 就寝前の集中ケアで最も重要なのは、成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイム(22時から2時)のケアです。美容成分が肌に働きかけ効果を発揮する理想的な時間です。更に、就寝前のケアではメラニン排出を促進させる成分が配合されたものを使うのもオススメします。

 

》成分のアドバイス~メラニン排出を促進する成分~

ビタミンC誘導体、プラセンタエキス、リノール酸 等。

 

 この中でも特にオススメの成分はプラセンタエキスです。保湿効果、皮膚の血行促進、新陳代謝作用等、代謝を高めることでメラニンを排出し、日焼けによるシミやそばかすを改善する効果があります。

 

 

●メラニンが生成されない肌でシミ予防!

 メラニンができにくい状態にするには、メラニン生成をブロックする成分を使用していくのが近道です。ターンオーバーを正常化し、メラニンが排出される柔らかい肌を育て、シミを予防していきます。

 

》成分のアドバイス~メラニンの生成を抑制する成分~

ビタミンC誘導体、アルブチン、コウジ酸、エラグ酸、ルシノール、カモミラET、トラネキサム酸、プラセンタエキス 等。

 

 これらの成分が配合されたスキンケア製品を紫外線を浴びる前に塗っておくと予防になります。特におすすめ成分はアルブチン(別名ハイドロキノン誘導体)です。メラニン生成に直接作用し、シミの原因となるメラニンの合成を阻害することでシミを作らないようにしてくれる成分です。

 

 

●シミ対策のポイントは、じっくり時間をかけて、焦らずに!

 シミへの対策はすぐに効果が出づらく、結果が見えにくいので怠ってしまいがちになります。

ターンオーバーのサイクルは通常28日、これを何度も繰り返し肌は生まれ変わっているのです。

 正常なターンオーバーで回復した柔らかな肌は美容成分がすんなり入っていき、エイジング効果も期待できますので、最も大切なことは、日々の紫外線ケア(紫外線を浴びない、日焼け止めを塗る)と毎日のスキンケアを怠らないことです。

 毎日のスキンケアで肌も若返り、肌から自信に繋がります。

 沈着してしまったシミはセルフケアで消すことは非常に困難ですから、紫外線の弱い冬からシミへのケアをはじめて、シミのできにくい肌を自分の手で作っていきましょう。

 

 是非、日ごろのケア、お客様へのアドバイスへお役立てください。